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分かり合えなくてもいいんだ。なぜ分かり合えないかが分かりさえすれば…
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【正論】社会学者・加藤秀俊 「給付」を「寄付」にできないか(2/3ページ) 最初から読みたい人はこちら→(【正論】社会学者・加藤秀俊 「給付」を「寄付」にできないか(1/3ページ)
おもしろいことに、アメリカでは高額所得者は「辞退」すべきだ、といったようなバカげた議論はなかった。閣僚や要職にあるひとが、オレはもらわないよ、などとはおっしゃらなかった。なぜなら、余裕のあるひとは受け取った300ドルにしかるべき上積みをしてそのまま慈善団体などに寄付したからである。

 「寄付」というのはじぶんの手もとにあるいささかのおカネを自発的に提供して社会的な再配分をする、ということである。そうすることによっておカネはちゃんと良識にしたがってうごくのである。そういう伝統がアメリカにはある。だからだれもおどろかなかった。

アメリカに寄付の伝統があるというのは本当なんだな、ということを感じさせてくれる記事。
それに引き換え、なぜ日本では「高額所得者は辞退すべきだ」などという議論が白熱するのだろう。思うにそれは、「高額所得者たちが、その給付金を、ひとりじめして、私腹化して、寄付などに使ってくれないから」というふうに推量しているからではないだろうか。

はっきり申し上げよう。「それはお前だろ!」と。

偶発的に大金が手に入ってしまったがゆえに蕩尽または退蔵してしまう成金的富豪を除けば、基本的に富豪というのは、富豪じゃない一般人とは違う金の使い方をしているはずである、という想像をしないがゆえの愚ではないか。

確かに、「統計的に見れば、アメリカの富豪の金の使い方と日本の富豪の金の使い方に有意な差がある」ということは事実なのかもしれない。事実私も実感として、「この国には寄付の習慣がない(そしてそれゆえに、困っている人たちが結構いる)」ということをいろんなところで申し上げてきたし、またそれゆえに、金持ちはバッシングを受けまくるし、一般人をして金持ちの金の使い方に関する想像をなさしめることを禁じてきたようなところもあるのではないかと陰に陽に問題視し続けてきた。

たぶんこれは、日本人が長い間近代的自我を持たなかった、つまり、「私が考えるようにあなたも考えるはずだ」というふうにずっと考えて暮らしてきており、この命題に収まりきらない人間をいたずらに崇めたりいたずらに貶めたりして(自分たちとは一緒に住めない人間であるとして良くも悪くも排除して)きた伝統があることが多分に効いてると思う。
いや、べつにだからと言って、「日本人もはやく西欧人のようになるべきだ」とすぐに結論づけるつもりはないよ。なんというか、この日本の伝統のいいところを活かしつつ、西欧人的な自我との併存を実現してゆける道がたぶんあるんじゃないかと僕は信じていて、それはたぶん、僕たちのうちのまだほとんど誰一人として連想したことのない概念なんだと思う。そういうのを、あちらで誰かが「あっ」と思いついて、こちらでもだれかが「おっ」と思いついて、そういう人たちが出会って、「おうおう、俺も同じこと考えてたんだよ」みたいなふうになって、どんどん広まっていければベストだと思うんだ。


【正論】社会学者・加藤秀俊 「給付」を「寄付」にできないか(3/3ページ)
 日本にだって互助の精神はある。じっさい、他のおおくのひとびとと同様に、わたしのような人間だって赤十字、ユニセフ、点字図書館などいくつもの団体や基金にわが身相応の寄付を何十年もつづけてきている。貧者の一灯。たいしたことではないが、いくらかは世の中の役に立っていると信じているからである。

 ≪社会貢献に思い至らず≫

 その点で「定額給付金」は、まず名前がよくない。「給付」などというからおカミがくださるおカネという権威主義的なイメージになってしまう。その結果「もらう」「もらわない」といった乞食のような下品なことばが国会でもやりとりされて、だれもそれを不思議におもわない。あの応酬をきいていて、わたしは情けなくなった。

 ひとりでもいい、もしも「寄付」ということばを口にしてくれていたら、どれだけ世の中が明るくなったことであろうか。

 せっかく既存の団体や基金のほか、全国いたるところにNPO法人という団体ができて、世のため、人のため、さまざまな事業をすすめておられるが、ほとんど例外なしに資金不足で困っている。たとえ5000円、3000円であっても「寄付」をもとめている

 「要らない」とか「辞退する」などとおっしゃらずに、しかるべき医療福祉、学術文化振興、その他もろもろの財団や団体に「寄付」なさることこそ為政者、指導者の姿勢というべきなのではなかったのか。

 それだけ単純なことが、ゴタゴタになってしまった。日本版の「刺激金」の説明と広報はまことに稚拙だったのである。すくなくとも、それによってうまれるはずのわずかな景気対策の効果は半減したとみるべきではないか、とわたしはおもっている。政治献金の「寄付」を「うける」だけでなく、タマには「寄付する」心をみせていただきたかった。(かとう ひでとし)

「給付」が官尊民卑的価値観の反映だという点、「寄付」に変えたほうがいいという点にはまったく同意する。

それから、○○団体、○○基金、NPO法人○○、みたいなのがじゃんじゃんいまできていて、ほとんど資金不足で寄付を求めているということにもまったく同意する。

ぼくはねえ、これからはNPOの時代だと思うんだよ。
原初的なムラ社会の尻尾(しりお)を引きずってる地域社会から、社会全体を動かす原動力としての若者がどんどん抜けだしていってる現状がある一方で、そういうかつての地域社会が持っていた良い点をも捨ててしまったことになんとなく後悔しているというか、ふるきよき時代のありがたさ、あたたかさを懐かしんでいる人もまた多いんだろうと思う。三丁目の夕日、みたいなのがいまヒットするするのはその反映だと思うし。

でね、でも僕たちは、もはや引き返すことができないところに来ているんだな。大卒後に就職で上京した人たちが地元に戻れる日が来ると思うかい? 地方における就職率が「思いの外」好転するというようなことが突拍子もなくいつか起こってくれるだろうと本気で信じられるかい? 悪いが私は信じられない。ね。じゃあどうするか。ですが・・

そこでNPOですよ!



NPOにももちろん色々あって千差万別なんだけど、一つ言えることは、だいたいのNPOは、人と人とがじかに向き合って、いかにして、私たちがかつて地域社会的なコミュニティから受けていた恩沢を別の形で取り戻すことができるか、ということを真剣に考えて行動している人たちが集っている場所である、ということは、これははっきりと言えると思う。

仕事の本質ってのは、「困っている人」を「困っていない状態」へと導くことだと思うんだけど、「地域社会的なものが失われてしまったことによって困っている人たち」っつーのがたーくさんいると思うんや。そういう人たちに、手をさしのべてあげる、サービスというものを、一人一人が自分で考えてcreateしていく、というようなことをすればね、例えば、いま問題になってる「需要がない」だとか、「働き口がない」とか、そういう問題は、発展的に解消させることができると、思うんですよね。

でここで一つ問題があってね、何かというとね、これはぼくの想像なんだけど、いま働き口がないって言うてる人のほとんどは、いま僕が上でさんざん述べてきたようなことについて、あまり若しくはほとんど考えたことがない人たちだと思うんだよね。だから、「こういうことをすればどうですか?」って提案しても、「そんなの俺にはできない」ってハネられちゃう。こういう不幸なことになってるわけですね。

勘違いしてほしくないのはね、これは賭けではないです。その根本からして射幸心に基づいていないんです。この辺の感覚をね、どうやったら、「『そんなの俺にはできない』と、はやばやと結論を出して自分は何にもせず官っぽいところに文句だけぶつける人たち」をね、こちらの、より汎用性の高い土俵に立たせてあげることができるか、というようなことをですね、やるサービスってのがメタ的に存在してもいいよなあ、とも思うわけですね。

物事には順序・段階というものがあります。「りんご」とか「みかん」とか「食べる」とかしか知らない4歳の子どもに「畢竟」とか「邂逅」とか言った言葉の意味をちゃんと理解させようと試みることが見当違いであるように、彼らに自信を持ってもらうに当たっても、一定の順序・段階というものがあり、それを経なければ達成は難しいであろう、というふうに推論するのが穏当なのではないでしょうか。

そういう意味では、ビジネス・チャンス、と言っていいのかどうか分かりませんけれども(ビジネス、という言葉からは営利性が感じられるから)、雇用創出、需要創出のためのネタはまだまだありそうだ、ということは、感じ取っていただけるのではないかと期待しております。

いろいろなところに話が飛びました。まだ十分に説明できていないところも多々あるとは思いますが、これでお開きにさせて頂きたいと思います。ご静聴ありがとうございました。
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